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「離婚」は特別なことではなく、罪悪感や劣等感を抱く必要はありません

四半世紀前の日本では、離婚する夫婦はどちらかと言うとマイノリティで、離婚したというだけで親戚や近所から白い目で見られた時代でした。何故なら、離婚をすると言うことは結婚を続けるだけの根性がないのか、性格に問題があるからだという偏見があったからです。

偏見は夫婦だけでなく、その子どもにまでおよびました。何かトラブルが起こると、親が離婚しているからと決めつけられ、片親の子というレッテルを貼られるのです。

ひとりぼっちの子ども

しかしながら、親の劣等感や周囲の理解の無さが、子どもに離婚は良くない事で、自分はそんな良くない家庭環境で育った残念な子どもなのだと思わせてしまうのです。

昔ならば何があっても我慢して結婚生活を全うしなければならなかったけれども、今は離婚に対して理解がある時代ですが、日本古来の道徳観や風習が、根気が無かったという罪悪感を抱かせてしまうことがあるのです。

離婚したことに対する劣等感から立ち直るには

離婚の原因がギャンブルや借金などお金に関するものであったり、夫の暴力や夫の家族によるハラスメントであったり、どちらかの浮気であったりするケースもあります。

けれども、多くはどちらか一方が悪いというよりも、一緒に生活していくうちにどうしても相容れないものがあり、別れるしかないと結論づける事の方が多いのです。

生活環境の違いや文化の違いなど、価値観の違いが家族でいる事を難しくすることもあるのです。無理に一緒にいる事は、お互いにとって精神衛生上良くないだけでなく、子どもの養育上も良いとは言えません。別れた状態で子育てをした方が、夫婦にとっても子どもにとっても健全な精神を育むことになることもあります。

離婚した方が家族にとって良いと判断したのなら、劣等感や罪悪感を抱くことはないのです。後ろめたい事をしているわけでもなく、ただ結婚という契約を解約しただけのことで、双方がそれぞれ子どもとの関係を持つことで、家族という形が壊れているわけではありません。

離婚に対する後ろめたさは子どもの心にも闇を作る

離婚したことを失敗と感じる人は少なくありません。でも、果たして結婚を解消したことは本当に失敗なのでしょうか。子どもにとっては夫婦そろっていることが理想的なのに、自分たちの気持ちを優先して別れてしまい、子どもを片親にしてしまったことに罪悪感を感じる夫婦もいます。

しかしながら、夫婦の関係を解消しても、親子の関係を解消するわけではないのです。離婚はしても親同士協力しあって子育てをすることは可能です。子どもは両親が一緒に住んでいないことに違和感を感じても、いずれ慣れて行きます。

もし夫婦が離婚したことに罪悪感を持ってしまった場合、子どもにもその後ろめたさは伝染し、離婚は子どもの中でも口に出してはいけない秘密の事実となってしまいます。それでは健全な心は育ちません。

今の時代、自分の生き方を優先することは悪ではなく、多くの人の理解が得られます。離婚も少数派とは言えない数になり、珍しくもありません。それだけ特別なことではなくなっているため、子どもが関わる環境でも親が離婚したことを指摘する者もほとんどありません。

むしろ、子どもは冷静に親を見ていて、そんなに一緒にいる事が辛いなら早く別れてしまえば良いのにと思っていることが多いのです。離婚をする際は子どもに事後報告せず、夫婦同席で、子どもの心に寄り添いつつもきちんと想いを伝えることが理想的です。

親が別れることが子どもにとって精神的ダメージが無いわけはありません。ですから離婚の理由についても、子どもが許容できる範囲内で説明し、親が離婚することに対して子どもがショックを受けても後遺症があまり残らない様にフォローする事が大切です。

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