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世間の常識、親からの洗脳による「イラショナル・ビリーフ」が母子家庭に与える影響

人には少なからず思い込みがあるものです。例えば、自分は結婚向きじゃないという強い思い込みがあると、結果的に結婚をしない可能性が高くなります。

思い込む女性

実際は結婚して家族を持ちたいと思っていても、親が離婚していて片親で育った自分は結婚を成功させることができないという、全く論理的ではない思い込みで自分を縛り付けてしまう事があるのです。

原因は家庭環境にあるケースが多く、離婚した事で母親が自分を強く否定し、結婚が失敗したのは自分に何かが欠けていたからに違いないと決めつけてしまうことが、子どもの心に暗い影を落としてしまうのです。

これは、結婚を全うできない人間は欠陥人間であるという根拠の無い固定観念によるもので、世間一般はこうであるという概念に囚われ、非合理的な考え方であることに気づけない状態に陥ってしまい、その考え方が子どもをも洗脳してしまうのです。

この非合理的な思い込みをイラショナル・ビリーフと言い、自分の可能性にブレーキをかけてしまい、ネガティブな思いを内に抱え込んでしまうのです。日本人に多いとされ、洗脳によるトラウマで、親から子へと負の連鎖を起こす可能性が高いのです。

「イラショナル・ビリーフ」から抜け出すためには

母子家庭では母親の思考が子どもに及ぼす影響は強く、母親が制限のある世界に生きていれば、子どもも同様に自分自信に制限を設けてしまうのです。

自分の両親は離婚していて社会の脱落者で、その子どもである自分も同じように脱落者になってしまうかも知れないという思い込みで、実際に結婚が上手くいかなくなる可能性が高くなります。それほどの人の思考や思い込みというのは、行動や結果に及ぼす影響は大きいのです。

イラショナル・ビリーフから抜け出すためには、ラショナル・ビリーフへとシフトすることが必要です。イラショナル・ビリーフが合理的ではないネガティブな思い込みであるのに対し、ラショナル・ビリーフはマイナスをプラスに変えるためにどうすれば良いかという、前向きな思考の事を言います。

例えば、両親が離婚して母子家庭で育ったからと言って、自分も同様に離婚するとは限らず、結果は後からついてくるものだという考え方に変える事ができれば良いのです。

ただし、自分の思い込みに気づき、それを正す事は容易ではありません。そのため、母親自身がラショナル・ビリーフに思考を変える事で、離婚は結婚生活が上手くいかなかった結果であり、夫や自分に問題があったからではないと悟ることです。

母親の考え方がボジティテブならば、子どもが自分の将来に制限を設ける事はなくなるのです。

「離婚」は恥ずかしいこと、隠さなければいけないことという思い込み

何事も隠すから後ろ暗いものになってしまうのですが、なんでもオープンにすれば良いというものでもありません。誰も聞いていないのに自分から吹聴して歩く必要はないのですが、タブーにする事は避けなければなりません。

聞かれたら答える事ができる程度の人生のイベントの一つにしてしまうことで、周りにも聞いてはいけない事ではなくなります。単なる事実としての離婚は、そこに至るまでいろいろな事があったにせよ、人に恥じる事はないのです。

秘密が無ければ周りも強く興味を持つことがなくなり、離婚したことが暗い過去でもなくなります。

母子家庭では、母親が離婚について恥ずかしい事と思わず、夫婦生活を続けられなかった事の理由については自分たちだけが知っていれば良いこととして、子どもに対しては淡々と事実だけを受け容れられる様にふるまう事が重要なのです。

母親が離婚を恥じれば、子どもは親が離婚して母子家庭であることを人に隠したがります。人は隠し事があると心を完全に開くことができず、心を許せる友人ができにくかったり、結婚するほど相手を受け容れる事ができなくなってしまいます。

秘密がバレないように用心深く生きる、そんな生き方を子どもにさせないためにも、母は離婚を恥じてはならないのです。

「両親の揃っていない家庭の子どもはかわいそう」という間違った思い込み

既成概念や固定観念は人の頭の中にある世間の目であり、事実ではありません。誰が決めたかわからないルールで生きることほど無駄なことはありません。両親が揃っていない家庭の子どもが特に不自由する事はなく、気の毒でもありません。

子どもは環境の変化に慣れ、片親であることを受け容れているのに、周囲が子どもを気の毒がることで、子どもの心にネガティブな感情が生まれないとも限りません。離婚は特別な事ではなく、子どもは片親でも健全に育つ事ができるのだと言う認識を共有することができれば理想的です。

両親が揃っていない理由について詮索する人も中にはいます。そんな人に対して子どもが躊躇なく説明できる様な答えを用意してあげる事も母親の役目です。

子どもが親の離婚に対して特別な感情を持ち合わせていないことを知れば、周囲も離婚をタブー視しなくなり、特別なことではないという概念が定着します。

母子家庭の母親は子どものために自分のことは我慢すべきだという思い込み

離婚を人生の失敗と位置づけ、子どもを片親にしてしまったことを申し訳なく思うあまり、子どものために自分の人生を犠牲にする母親は幸せとは言えません。

まるでペナルティとして子どもを育てるために自分の時間や楽しみを犠牲にするべきであるという、イラショナル・ビリーフが母親を縛り付けます。

不幸を背負った様な母親に育てられた子どもが幸せな気分でいられるわけがなく、そんな家庭環境で育った子どもは結婚に対して良いイメージを持てなくなってしまいます。

結婚しても、両親の様に離婚するのではないかという不安が付きまとい、ネガティブな思考が結婚を破たんに導いてしまう可能性もあるのです。

母子家庭であることは世間的には少数派だとしても、それを一つの個性と受けとめ、母親は母親の人生を生きることを忘れてはいけないのです。子どもはいずれ自立して巣立って行きます。残された母親が子どもロスに陥りうつを発症する危険性があります。

子どもの犠牲になるべきだという「子どもへの依存」が、自分だけでなく子どもに執着し、縛り付ける結果となってしまうのです。子どもを育てるということは、いずれは独立して自分の力で生きていける様にサポートすることなのだということを忘れてはいけません。

世間の常識、根拠のない思い込みに振り回されず、前向きな考えに書き換えてみよう

世間というのは目に見えない想像の産物であることがほとんどです。自分たちの生き方を左右するだけの力があるものでもありません。多くは、世間はこう思うだろうという思い込みに過ぎず、自分で自分を根拠の無い偏見の枠に閉じ込めているのです。

自己暗示にかかるとそこから抜け出すのは難しく、時間が掛かります。それでも、考え方は自分を騙しながら修正する事が可能で、時間をかけてトレーニングする事でポジティブに変えていくことができるのです。

世間などというものは無責任で勝手なもだと切り捨て、自分たちが自分たちらしく堂々と生きてくことが何よりも大切だということを肝に銘じることです。

考えというのは実現させる力があり、常により良い未来を思い描く事で、いずれは思う通りに動いて行きます。出口のない箱に自分たち母子を閉じ込めず、目標を設定してそこに向かうために今何をすべきかを考え、クリアしていくことで目に見えない世間の壁を打ち崩すことが可能です。

母親や親せき、近所、学校など、自分たちだけでなく周囲からもネガティブな思考が入り込んでくる事がありますが、拒否して跳ねのけることで、認知の歪みを正していくことができるのです。

母も子も不幸ではないというところからスタートし、夫がいなくても、父親がいなくても何不自由なく幸せな人生を送ることは当然できるのです。

そのためにはまず、修正が必要な自分の思考の癖を知ることが第一歩ですから、カウンセリングなどを受けて自分の思考の癖について自覚をするのは有効な手段と言えるでしょう。

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