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ひとり親との生活で、がんばりすぎてしまう子どもたち

子どもは親が思う以上に親を思うものです。離婚によって母親が傷ついていることは子どもながらに感じてしまうので、次第に母親を気遣い優しく接するようになる場合があります。子どもも母親以上に辛いはずなのに、自分を抑えて母親を元気づける事に専念します。

母親にお花をあげる女の子

母親の様子を伺う様子は大人びていて、子どもらしさを失っているならば要注意です。子どもは子どもなので、急に大人になることはあり得ません。子どもの母親に対する対応の変化は、子どもにとっても大きなストレスになっているのです。

子どもはかなり自分を抑えて、母親にして欲しい事を我慢しているのです。子どもの年齢にもよりますが、親が離婚して母親が悲しんでいることが十分にわかる年齢ならば、我慢する子どもになってしまう確率が高いのです。

自分を出さないことが習慣化してしまうと、大人になっても本音を言えなくなってしまい、円滑な人間関係を構築できなくなることがあるのです。

母子家庭で親子逆転が特に起こりやすいのは「お母さんと娘」の組み合わせ

そもそも女の子の方が男の子よりも心の成長が速いものですが、女の子は母親が頑張る分、母親にわがままを言わないように我慢して協力者を演じてくれます。

母親は、なんでも聞いてくれる大人の様な顔の娘に、つい愚痴や思いを打ち明けてしまい、それが続くと母子逆転の様な関係になってしまうことがあります。

娘の方が大人びて、母が子どもの様になってしまうのです。娘はますます母親に自分気持ちを相談する事ができなくなり、全てのみ込んで押し殺してしまうのです。

実はこの時、物わかりの良い娘の顔の影で、激しい憤りと不満がうっ積していることがあります。もちろん子どもの性格によって異なりますが、何故家族なのにそれを放棄するのか、どうして自分と会えなくなる離婚を選んだのかという疑問です。これは言いかえれば、どうして自分を捨てたのかというやり場のない怒りの感情なのです。

まるでカウンセラーに話すように、いつも子どもに親の愚痴を聞かせていませんか?

離婚後余裕を無くしている母親は、話を聞いてくれる子どもに対してカウンセラーの役割をさせてしまうことがあります。子どもにも言いたいことはあるのに、母親が愚痴を言い続けるので聞くしかなくなってしまうのです。

両親が離婚したことで学校での噂の標的にされたり、いじめに遭ってしまうこともあります。離婚は珍しくない時代とは言え、いまだに偏見はくすぶっているからです。

自分の責任ではないのに、陰口を言われたことに激しい怒りを感じていても、表に出さず母の愚痴に耳を傾けているのです。子どもがあまりにも物わかりが良すぎる時は要注意です。心のデトックスが必要なのは子どもも同じです。

またお母さんには自分が必要なんだと思うことで、自分の存在意義を見出すことも依存症の一つです。子どももまた、親の支えになっているという依存症に陥っている可能性があります。

親が子どもに愚痴を行って甘えるのは、子どもの保護本能のようなものを利用して自分につなぎとめておこうとする無意識の策略と言えます。そして気が付くと子どもの思考までも支配していくのです。

親を支えるいい子を演じることに疲れてしまったときに現れる不登校

どんなに大人びた子どもでも、子どもには限界があります。次から次へと襲ってくるめまぐるしい変化について行けず、爆発する時が来ます。なんの変化もないまま大人になる子どももいますが、子どもが自分を抑えている期間が長ければ長いほど爆発も大きくなりがちです。

精神が幼い子どもは、辛いことがあれば当然泣いたりわめいたりして感情を吐露する必要があるのですが、その機会を失ってしまって長い時間が過ぎてしまうケースがあります。

父親を無くし、せめて残った母親に甘えたいのに、母親が不安定だったり、まるで子どもの様な状態になってしまっているなど、子どもが感情の行き先を失ってしまっている場合、子どもは不登校になったり、引きこもりになったりすることで、SOSのシグナルを出すこともあります。

そしてそれは突然訪れます。頑張りすぎて崩壊してしまう瞬間です。人の気持ちに敏感で感受性か豊かな子程我慢してしまう傾向がありますから、そうなる前に感情を発散させてあげる事が大切です。

もしも子どもが学校に行きたいないと言い出したら、その時は全ての想いを吐き出させて、何に怒りを感じているのか、今思っていることを残さず聞いて上げることが母親の務めです。

そして父親が子どもを捨てたのではなく、夫婦が別れただけで、子どもとの絆が途切れたわけではないことを言い聞かせてあげることが重要なのです。

離婚後に子どもに依存してしまう「毒親」にならないために

ドラマで母と娘を取り上げたテーマが増え、考えさせられる事が多くなりました。親が子どもに依存するケースは離婚した母親に多く、子どもも実家依存症になり、結婚しても配偶者との関係がうまくいかず離婚してしまうケースが多いのです。

そしてこのような母親は子どもが離婚して戻ってくることを歓迎するのです。親が子どもの手をつかんだまま離さない結果、子どもは自立のタイミングを逃し、他者とのコミュニケーションがうまくとれない人間に育ってしまっているのです。

このような母親は子どもにとって毒親であり、死ぬまで執着を離さない可能性もあります。実家依存症は本人たちが自覚をしにくいため、周囲が二人をカウンセリングに連れて行くことが打開への第一歩です。

子どもに考え方を押し付けていないか、自分の意見と異なることを言うと責めていないかなど、客観的に自分の行動をリストアップし、カウンセラーに伝えます。

子どもは自分の所有物ではなく、いずれ自立させてあげなければならない1人の人間だということを認識できるまでカウンセリングを続けます。

もちろん、カウンセリングで依存関係を治療しなければならなくなる前に、親が子どもの自立を邪魔しないことがベストです。離婚で傷ついたとしても、母親自身がしっかりと自立した気持ちで生きていく事で、子どもも自然に大人になったら自立を目指すようになります。

もしも母親の方が上手く子離れができない毒親だったとしても、子どもが大人になってからそれに気づくことも多く、先に子どもが親中心の考え方から自分中心の考え方に修正するなどして親離れすることもあります。

そうなると、離れていく子どもを何とかして繋ぎとめようとするのが毒親ですが、子どもが非合理的な思考によって洗脳されていた状態から解かれていれば、親の執着を切り離すことができるはずです。

洗脳から覚めると、これまでの歪んだ関係性がはっきりと見えてきます。「あなたのため」という言葉に縛られ、良い子で居続ける必要がなったのです。

大人になって親の思考パターンやクセが見えてくると、親には自己肯定感が無く、自信がないことが分かってきます。だから依存するのだということに思いあたり、自分が自立が遅かった理由も見えてくるでしょう。

そもそも毒親になるには母親の性格にも関係があります。子どもを溺愛するあまり過剰に干渉してしまう親の場合、離婚してひとり親になった時に子どもを自分の思い通りの道を歩ませようとするのです。

本質的には子どもへの愛情があり、子どものためにという思いが強いのですが、それが度を超すと依存症となり、子どもの自立の妨げになってしまうのです。本当に子どもの自立を願うなら、干渉を抑え、子どもが自分から離れていくことを受け容れる様に心掛けることが大切です。

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