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母性と父性の子育てにおける役割とは?子育てに重要なのは圧倒的に母性
子どもにとって母親は、自分を世話して優しく守ってくれる存在です。どんなときも無償の愛を注いでくれる存在です。母親が子どもを守り愛するのは「母性」があるからです。
母親の母性は子育てにとって必要不可欠なもの。では、子どもにとって「父性」は必要なのでしょうか?そもそも「父性」とはなんでしょうか?
「父性」と「母性」の違いとは?
大辞林によれば、母性とは“子どもを守り育てようとする母親の本能”です。ところが、ブリタニカ百科事典には“母性は本来女性に備わっているものではなく、女性の成長過程、特に3~4歳ころの母親とのかかわり方によって個人差がある”と説明されています。
日本では、女性は生まれながらに母性を持っていて当然。子どもを愛しているのがあたりまえという考え方があります。「母性本能」といいますが「父性本能」という言葉は使われません。
ですが、世界的に見ると、女性の母性にも個人差があると考えられていることが分かります。どちらにしても、母性は母親が子どもを愛し、守ろうとする気持ちのことです。
では、父性とはなんでしょうか?実は、父性という言葉をのせていない辞書もあります。母性と比べて使われる頻度が少ない言葉です。これは、日本では母性が本能的なものという考え方に由来しているものと思われます。
男性は本能的に子どもを愛するわけではありません。多くの場合、子どもが誕生してからゆっくりと愛情を培っていきます。子どもと実際に関わることで父性が芽生えてきます。父性とは、父親としての資質。さらには、社会で生きて行くために必要なルール、善悪の判断などを子どもに教えることです。
子どもが成長していくうえで、無償の愛情と保護、社会的なルールや善悪を知ること、そのどちらも必要です。母性は子どもを守るもの、父性は子どもを教えて正しい方向に導くものです。
子育てに最も必要なのは母性?
矛盾しているように思えるかもしれませんが、母親にも父性は存在し、父親にも母性は存在します。ただ、両者のバランスが違うだけです。母性は母親特有のものではなく、父性も父親だけが持つものではありません。
子育てをする上でも、両者のバランスが大切です。あまりにも過度に母性が強すぎる家庭で育った子どもは、親から自立できなくなります。大人になっても自分で判断を下して物事を決定することが苦手になります。
やがて結婚し、自分の家族を持ってからも親に精神的に依存するかもしれません。反対に父性が強すぎる家庭で育った子どもは、攻撃的になる傾向があり、融通が利かない、ルールにこだわるといった性格を持つ場合も少なくありません。
母性と父性、それぞれに良いもので子どもには欠かせないのですが、「いきすぎ」はかえって悪影響を与えます。では、子どもにとってどちらの方が必要なのか、と問われれば、それは圧倒的に母性です。
愛情を受けて、親に保護されて育った子どもは精神的に安定します。愛されて育つと他の人を愛せるようになります。良いことと悪いことの区別がつき、社会的なルールやマナーを知っていても、愛情を受けずに育つと、精神的に不安定になったり、独善的になったりします。常に自分が正しいと考え、他の人に優しくしたり、同情心を持つことが難しくなります。
ですから、家庭の基礎となるのは母性です。家を建てる時に土台がしっかりしていなければ、どんなに立派な壁や屋根を作っても、大きな地震や台風がくると倒壊したり、ゆがんでヒビが入ったりします。
同じように、どれほど社会的な常識を持っていても、愛情という土台がなければ、ひとたび挫折を味わったり、うまくいかないことがあると、人間関係や本人の精神が破たんしてしまう恐れがあるのです。
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