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母子家庭と社会保険

母子家庭は社会保険に加入していないというケースも少なくありません。

母子家庭の母親の就業形態が短時間のパートやアルバイトである事が多く、会社の規定で社会保険に加入できない場合が多いせいでしょう。

こうした場合の多くは国民健康保険および国民年金に加入していますが、果たしてそれは母子家庭にとって正しい選択なのでしょうか。

社会保険は損?

母子家庭は社会保険に加入すると損だ!
…と言う人が時々います。
ですがこれは大きな間違いです。

社会保険の保険料は会社側が半分払ってくれる形になっているので、将来年金をもらうために払い込む保険料は通常の半額で済んでいるのと同じ事になります。
ですので、母子家庭でも社会保険に加入することは決して損にはならないのです。

将来の年金額が違う

社会保険と国民年金

社会保険と国民年金では、将来もらえる年金の額に違いがあります。
当然、社会保険に加入して厚生年金になっているほうが、将来もらえる年金の額は大きく、保障の範囲が広がります。

例えば国民年金に加入していると、万一の際には残された家族が遺族基礎年金をもらう事ができますが、厚生年金に加入している場合は、「《それプラス》遺族厚生年金」がもらえる事になります。

無事に年金受給の年齢に達した時の年金額も、場合によっては国民年金の2倍の額にもなる可能性がありますので、母子家庭は社会保険に加入しておいたほうが将来的には安心が得られると言えそうです。

失業時にも社会保険は役立つ

母子家庭が社会保険に加入する事に意味があるのは、何も年金に限った事ではありません。
例えば社会保険のひとつである雇用保険に加入していれば、万一の失業の際にも雇用保険のお金を受け取る事ができますので、生活費の心配は最小限に抑えられます。

ただし、公務員だった場合は雇用保険がないので、職を失った後困る事が多く、退職金でつなぐほかありません。

病気や怪我の場合に大活躍の社会保険

母子家庭だから医療費助成制度があるし、社会保険に入らなくてもいい…そう考える人は多いようです。
ですが、よく考えてください。

注意したいポイント
ひとり親家庭等医療費助成制度では、実際にかかった自己負担分の医療費を助成してくれるので窓口での支払いはなくなりますが、そのほかの面…例えば収入面では助成されるところがありません。
つまり、病気や怪我で仕事を休んでしまったら、収入が得られず生活を維持していくことが困難になってしまいます。

しかし社会保険に加入していた場合、傷病手当という制度が利用でき、傷病手当金が受け取れるので当面の生活の維持には支障がないのです。
ストレスを抱えやすい母子家庭ですので、うつ病などを発症しやすい傾向があるかもしれませんが、こうした疾病に関しても対応可能なのでとても心強い制度となっています。

さまざまな角度から母子家庭の社会保険加入について考えてみましたが、こうして考えてみると総合的には《母子家庭は社会保険に加入して損はない》と言えるようです。

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