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母子家庭の現状と支援の実態

母子家庭の現状

母子家庭の現状は、低所得による貧困率の増大、低い就業率、子どもの進学率の低さなどさまざまな問題を抱えており、同じひとり親家庭でも父子家庭と比べるとあまりにも困窮した状態であると言えます。

こうした現状を踏まえ、国による数々の支援策が打ち出されているものの、根本的な解決には至っていないという現実があります。

ひとり親家庭の世帯状況の実態

母子家庭と言っても、純粋に母と子のみで生活しているケースは全体のおよそ6割強で、残りの4割弱はそれ以外の同居者がいる世帯となっています。
同居者の分類としては、親が最も多い5割強を占め、そのほかには兄弟姉妹、祖父母等となっています。

一方の父子家庭は父と子のみで生活しているケースは全体のおよそ4割弱、ほとんどのケースがそれ以外の同居者がいる世帯で、母子家庭の現状とはまったく正反対となっています。
さらに同居者の分類は、親が最も多く6割強を占め、次いで兄弟姉妹や祖父母等となっています。
(厚生労働省による平成12年度調査結果より)

こうした調査結果から、父子家庭と比べて母子家庭は自立した生活を送っている人が多く、そのため多くの苦労が伴う事、また多くの支援が必要となる事が予測できます。

とは言え、国による母子家庭への支援策は、児童扶養手当をはじめとする各種手当て類の充実に重点が置かれ、母子家庭の抱える根の深い大きな悩みとなる子どもの健康や就業との関連等に関しては、まだまだ支援策が不十分であるという現実に変わりはありません。

母子家庭の医療費負担

母子家庭に限らず、医療費の負担は意外に大きく、負担になりがちです。
また、子どもが小さければ小さいほど、突然の発熱や急病の可能性は高くなり、その重症度も増しやすくなります。

現在、国の政策として中学校修了までの年齢の児童に対しては、医療費負担分を助成する制度があり、母子家庭等の場合には別途医療費負担分を助成する制度も用意されています。

生活していくことに精一杯の母子家庭にとって医療費の負担は生活費の一部として予定しているものではなく、いわば想定外の出費となるため、所得の低い世帯の場合、非常に大きな経済的負担となるばかりか精神的な負担ともなりがちです。

しかし、そんな時に母子家庭にとって助けとなるはずのこうした制度にも、年齢制限が設けられているため、一定の年齢を超えた場合、医療費負担分の助成制度は打ち切りとなり、その後の医療費負担分は支払う義務が出てきてしまいます。

突然の医療費の出費というだけでも大きな負担ですが、いざというときに備えてある程度の貯蓄をしておく余裕すらない母子家庭にとって、医療費の負担の大きさは死活問題にもなりかねないと言えそうです。

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