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母子家庭における養育費の現状

養育費

母子家庭におけるよう育児の現状は、大変厳しいものとなっています。

厚生労働省による平成23年度調査結果では、母子家庭の全体の6割強が《養育費の支払いを受けた事がない》と答えており、《現在も養育費の支払いを受けている》《過去に養育費の支払いを受けた事がある》と答えたおよそ35%を大きく上回っています。

養育費は子どもがもらうもの

「養育費なんていらないから離婚して!」と主張する人をよく見かけますが、これは大きな間違いです。

注意したいポイント
養育費は離婚した相手から自分がもらうものではなく《子どもがもらうもの》となっているので、親とは言えども子どもの養育費を受け取る権利を侵害するべきではないのです。

それを証明するかのように、養育費の支払いというのは親名義の銀行口座ではなく、子ども名義の銀行口座に入金されるのが一般的となっています。

また、逆に「養育費なんて1円たりとも支払うものか!」もとんでもない間違いです。
憎い相手に払うのではなく、目に入れても痛くないはずの可愛いわが子にあげるもの…それが正しい認識です。

養育費支払い義務は逃れられない

養育費は親であれば支払う義務を負います。
「金がない」は一切通用しません。
たとえ月に10,000円でも、支払わなくてはなりません。

家庭裁判所などで調停をしても、不調となって裁判に発展したとしても、「お金がないでしょうから養育費は払わなくて良い」などという判断が下される事は絶対にありません。

養育費確保の支援策

平成15年の寡婦福祉法および民法改正により、養育費支払いの義務が明記されました。

また、養育費支払いの不履行に対する強制執行が、1度の申し立てのみで将来の分まで給与差し押さえ等が行えるようになり、さらには平成16年には直接強制、間接強制といった方法によって不履行に対する遅延金にあたる上乗せ分も徴収できるようになりました。

これに伴い、養育費相談支援センターへの相談件数が増しており、解決に向けた支援が行われています。
こうした支援策の中には、場合によっては裁判へ訴える方法等を案内してくれるなどの間接的な支援があります。

ただ、直接裁判所へ出向いて申し立てを代行してくれるというような事はないので、直接的な行動派最終的には自身に委ねられます。

養育費と面会交流

離婚した相手が養育費を支払わないというケースは、子どもとの面会交流が行われていない場合に多く発生しているというデータがあります。

子どもが大きければ「会いたいなら勝手に会って来なさい」とも言えますが、小さなうちは「連れて行かなければならない」「顔を見たくない」のような理由で、面会交流を拒否するケースが多いため、これが養育費支払いが行われない大きな原因ともなっているようです。

逆に言えば、子どもとの面会交流が十分に行われている場合は、養育費の支払いも順調に行われている事がほとんどですので、養育費と面会交流を別々の次元で考える事は難しくなってきているのかもしれません。

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