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母子家庭の子育ては、十分な愛情とスキンシップがあれば少しゆるめでOK

母子家庭になると、母親1人で子育てしなければなりません。確かに、夫の世話をしなくてすむし、子どもと自分だけの生活は便利で気楽です。

義理の両親や親族との面倒な付き合いも必要ありません。ただしメリットがある反面、もちろんデメリットもあります。父親がいないことはやはり子どもに影響を与えます。

お絵かきする子ども

父親の役目を果たそうとしない

シングルマザーの中には、父親の代わりになろうとして頑張る人がいます。経済的に子どもに不自由させないように、自分の限界を超えて仕事を頑張る人がいます。

子どもが男の子の場合は扱いに困る母親もいます。本来は父親が教えるべきことを母親が代わりに教えないといけなくなります。でも、両親がそろっていても、父親が単身赴任していたり、出張が多くてほとんど家にいないというケースもあります。

母子家庭だから、自分が父親と母親の二役をしなければ、と気負う必要はありません。がんばりすぎると、精神的に余裕がなくなります。子どもにとって必要なのは母親の笑顔です。特に、離婚したてで子どもたちが不安な状態にあるときはなおさらです。

母親がドーンとかまえてニコニコしていてくれれば、子どもはそれだけで安心できるものです。ですから、がんばって父親の役割を果たそうとしなくてもいいのです。

父親の大切な役目は、子どもを見守って自立を促すことです。母親と子どもだけ関係では、子どもは母親に依存してしまい、自立できない傾向が見られます。

それは、父親がいる家庭でも同じです。父親の権威が弱いと、父親は子どもに必要なことを教えることができず、自立を促すことができません。母子家庭の母親が気をつけるべきなのは、子どもと依存しすぎないことです。

子どもが小さいうちは存分に甘えさせる必要がありますが、成長に合わせて徐々に自立させていく必要があるでしょう。保護する立場から、見守る立場へと変化していく必要があるのです。

本当に自立した子どもにしたいなら、幼い間は十分なスキンシップをすることが大切です

人間はみなスキンシップを必要としています。特に幼い子どもにとってスキンシップは欠かせません。私たちの皮膚の下には網目状に広がる感覚器があります。自分の好きな人、親しい人に触れられると、愛情ホルモン、幸せホルモンという別名をもつ“オキシトシン”というホルモンが分泌されます。

オキシトシンが分泌されると、人は幸せな気持ちになります。ストレスが緩和され、恐怖や不安が和らぎます。学習意欲や記憶力が向上します。しかも、子どもの時にオキシトシンが良く分泌されていると、大人になっても、オキシトシンが出やすい脳になります。

つまり、大人になっても幸せを感じ、ストレスに強くなることができるのです。手を握ったり、抱きしめたり、肩や背中をさすったりしてスキンシップをすることは、愛情表現だけでなく、子どもが安心してリラックスするのにも役立ちます。

子どもが幼い時に十分甘えると、子どもの心は満たされるので、早く自立を促すことができます。親から愛された記憶はいつまでも心に残るので、自分に対する自信になります。自信のある子どもは、親から離れることを恐れません。一歩ずつ、でも着実に自立していけるのです。

親から愛されていると感じて育った子どもは、他の人ともうまくやっていくことができます。愛された記憶があれば、他の人へ愛情を示すことができます。心が満たされているので、他の人をねたんだり、嫉妬することが少なくなります。相手に同情したり、共感したりすることができるようになるので、他の人からも好かれるでしょう。

反対に、甘えたい時に十分に甘えることのできなかった子どもは、いつまでたっても愛情が満たされません。親からの愛情や肯定を求めていますが、それが十分に満たされていないので、自分に自信がなくなります。

「自分は誰からも愛されない」「自分は愛される価値がない」と感じてしまうのです。こうした感情は根深いので、親に反発しながらも、心の深層では親を求め、依存しています。こうした感情を抱いていると、心はいつまでも子どものままなので自立できず、社会生活を送ることが困難になるかもしれません。

お母さんが十分に愛情を注ぐことで、子どもは安心して母親から離れていくことができるようになる

親の役割というのは、子どもを成長させ、やがては1人立ちできるように育てることです。先ほど触れた通り、母親がスキンシップをし、十分に子どもに愛情と安心感を与えることは、子どもが自信をつけるのに役立ち、自立を促すことができます。

子育ては植物を育てることと似ています。子どもは若い苗木のようなものです。苗木は水と栄養をたくさん吸収して、太陽の光を十分に浴びて成長します。苗木を植えつける前には、あらかじめ土に肥料を施しておきます。

そして、苗木を植えつけたらたっぷりと水を注ぎます。しっかりと根を張るまで、水を注ぐ必要があります。広く深く根を張れば、たとえ強い風が吹いても容易には倒れません。母親の愛情は温かい太陽の光や水のようなものです。幼い時にたっぷりと愛情を注ぐと、子どもはしっかり根を張ります。

つまり、ストレスや逆境に負けない強い心を持つことができます。精神的に大人になることができるのです。社会に出るうえで必要なマナー、ルール、善悪の判断などを身に着けさせることは、肥料を与えることに似ています。

植物に肥料を施すポイントは、適切な時に、適切な量を与えることです。もし、肥料が多すぎれば肥料焼けを起こして苗木はダメになります。肥料が少なすぎれば、成長はしますが弱々しい木になります。

子どもに常識や人として大切なことを教える時も同じです。子どもの成長に合わせて、適切な時に、少しずつ教えて行く必要があります。過度の要求をしても、焦ってもいけません。子どもを巣立ちさせるためには、少しずつ準備をしていく必要があります。

十分に世話された苗木が大きく成長できるように、母親から愛情をたっぷり受け、正しいことを教えられた子どもはしっかりとした大人になれます。精神的にバランスのとれた常識的な大人になれるので、たとえ親離れしても、親への感謝や愛情を持ち続けるでしょう。

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