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威圧的な親の態度に子どもは反抗する

親と子の関係は、会社の上下関係の様に単純ではありません。家庭では親子喧嘩をすることもあり、他人ならばこんなことを言っては本気で相手に憎まれてしまう様なことも口に出してしまうことがあります。

子どもの年齢にもよって喧嘩の内容や度合も違ってくるでしょう。幼児期の子どもと母親の喧嘩は、大抵は日常生活の中に原因があります。些細なことから子どもがわがままを言いだし、それに対して母親が叱りつけるというのは良くあるパターンです。それは両親が揃っていても、シングルマザーでも関係ありません。

悲しそうな子ども

気を付けなければならないのは、どんなに小さくても人前で叱りつけると子どものプライドを傷つけることになる事です。公共の場や子どもの知り合いがいる前ではあからさまに叱るよりも、優しく言い聞かせるようにした方が、子どもも頑固にならず素直に言うことを聞いてくれます。

子どもとは言え、母親の物ではなく別の人格を持った一個人であると忘れてはいけないのです。

小学生になると、親子喧嘩の原因の多くは片付けない、手伝わない、帰りが遅いなどです。ある程度親の手を離れ、親の目の届かないところで子どもが家庭以外の社会で長い時間を過ごすようになり、子どもは徐々に親といるよりも友達といる方が楽しいと思う様になっていきます。

自分でできる事が増えてくると、親もそれまで手をかけていた分を自分でやって欲しいと思うようになるでしょう。生活の中の作業分担の変化に伴い、子ども目線では今までやってくれたことをやってくれなくなり、面倒な仕事が増えることになるのです。

母親が上手に優しく教えていくことで、急激な変化による軋轢を生むことはなく、自然に自分の事は自分でできる子どもに成長していきます。シングル家庭では母親の負担が大きい分、子どもに期待する気持ちが大きくなるのは仕方のない事なので、それを子どもに理解してもらうことが重要です。

問題は言い方で、何度言っても部屋を片付けない、母親の家事の手伝いをしない、洗濯物を出さないなど、毎日の積み重ねで母親の方もつい感情的になることがありますが、連日ガミガミ怒鳴られたのでは、子どもの方でも煩いと思うようになっていきます。

親が子を躾ける時の親の態度によっては、子どもの中に親に対する不満が蓄積していき、やがて大爆発を起こしてしまう危険性があります。事細かに口うるさく言われれば、反抗期でなくとも煩わしく思うのは必定です。

また、中学生になると素直だったわが子に、反抗期という変化が表れてきます。喧嘩の原因も子どもの態度に対するものが増えていき、働いて帰ってきて疲れ切った状態では、そんなわが子の態度を受け容れきれないことも多いでしょう。

この時期の子どもは、例え自分が悪いとわかっていても意固地になって引かないことが多いのが特徴です。自分が働いて育ててやっているという言葉は子どもとの関係を悪化させる原因になるので注意してください。

親子の立場は対等ではないからこそ、親は一歩引くことが大切

子どもが態度を和らげて仲直りできるきっかけを作るのは、大人である母親の役割となります。子どもの方が謝ってくるケースはもちろんたくさんありますが、子どもは時間が経てばお母さんはいつもの態度に戻っているはずだと思っています。

大げんかをしても、翌日にはいつも通りの態度に戻ることが親子喧嘩を悪化させないためには必要です。養っている側が態度を軟化させてあげる懐の大きさを見せることで、子どもは安心して喧嘩もできるし、わがままを言うことができるのです。

それは母親への信頼と愛情の蓄積に繋がり、父親がいなくても子どもは精神的に安定し、健全な心を育てる事ができるでしょう。

もし、母親の立場でありながら子どもと喧嘩をしても一歩も引くことなく、頑なな態度を取り続けていれば、お母さんは何も受け容れてくれないと感じ、気持ちが少しずつ母親から離れてしまいかねません。

家の外では無条件に自分のわがままや失態を受け容れてくれる他人は稀なので、家の中では多少のミスや、時々悪い子になっても大丈夫だという安心感が子どもには必要です。

激しい言い争いやののしり合いは子どもの心に傷を残すこともある

どんなに言い争いをしていても、子どもが頑固に謝らなかったとしても、自分が悪ければそれはちゃんと分かっているものです。わかっていても素直に謝れないのが子どもという生き物であり、相手が親だからこそわがままになれるので、親としてはたとえ喧嘩をしても理性を保ち、言ってはいけない言葉で子どもをののしってはいけません。

子どもの中に親に言われた言葉が棘の様に突き刺さり、大人になっても覚えていることがあるので注意が必要です。過去に戻って訂正する事はできないので、子どもが大人になって自立するまでは、言葉のチョイスを間違えないように心配りをしてあげましょう。

子どもに言ってはいけない言葉はいくつかありますが、絶対に言ってはいけないのが「生まなければ良かった」です。母親が子どもに対して発する最大の拒絶の言葉であり、普段充分にコミュニケーションが取れていなければ尚更です。

また、離婚した夫の悪口を普段から口にしている場合「お父さんにそっくり」というセリフもNGです。母親が自分を嫌いな父親と重ねてみていることに、子どもはショックを受けてしまい、心を閉ざしてしまう危険性があります。

別れたとはいえ、子どもにとっては父親である以上、父親の悪口を言わないのがベストですが、普段子どもに愚痴を聞かせてしまっている場合、子どもと父親の血縁関係を強調する言葉は避けなければならないのです。

最も子どもの心が離れてしまう危険性があるのが、喧嘩の最中に子どもとの会話を母親側から断ち切ってしまうことです。父親が自分から去って行ったと思っている子どもにとって、母親からの拒絶は受け容れられないものなのです。話をするだけ無駄と判断したとしても、シャッターを下ろしてはいけません。

喧嘩のない親子など存在しませんから、相手が他人ならば我慢して折れる事でも、一緒に生活している親子の間で遠慮や我慢は最小限にとどめ、我慢しなければならない理由を明確にすることが必要です。

本当は何を伝えたかったのか、冷静になって考えてみよう

親子喧嘩は必ずしも悪い事ばかりではなく、時には本音でぶつかり合うことが親子の絆を強めるためには必要なことです。喧嘩というのはお互いに何かを期待しているからこそ起こるもので、相手が理解してくれなければ言葉も強くなってしまうのです。

喧嘩がエスカレートしていくと、話がどんどん逸れて行き、お互いにそもそも何を主張していたのか分からなくなることがあります。気持ちがささくれ立って、過去の事まで持ち出して叱るのは逆効果です。

今はその話をしていたのではない、ということを思いだしブレないことで、喧嘩をしても有意義な時間にすることが可能です。母親の方が冷静でいるようにしましょう。

例え子どもと同レベルで言い争いをしてしまった場合でも、翌日冷静な口調で本当は何が言いたかったのかを伝える事は有効です。喧嘩の最中は何を言ってもお互いに納得しかねる状態なので、憤っているという気持ちを伝える効果しかありません。

ただし、どれほど大ゲンカをしたところで1週間以上引きずることは稀で、翌日には母親側が折れて態度を軟化させれば、子どもはたとえすぐには素直になれなくても、やがて鎮火していきます。その頃合いを見計らって、静かに本当に言いたかったことを語り聞かせることで、言葉は最大限伝わります。

逆に、子どもも言いたかったことを冷静に伝える事ができるため、雨降って地固まるの言葉通り、親子の間に一つのルールとして根付く可能性が高いでしょう。その意味において、喧嘩は決して無意味なことではなく、親子の共同生活には欠かせないイベントの一つと言えるのです。

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